SEIZE THE DAY「THE WORLD」Report-14
2024.8.15
戦後79年目の夏
「THE WORLD」にあるリノベした作業小屋は、築80年くらいになるそうだ。
ボンボン時計にだるまストーブ。ウォシュレットやシャワーなんて当然ないし、
全自動洗濯機だってない時代。一体この地でどうやって生きていたのだろう。
ここをリノベした棟梁が言っていた。「冬は相当寒かっただろうに…」。
戦争が終わり、日本が負けて、人々の心は疲弊していたに違いない。
広島も長崎も東京も焼け野原で何にもない。食べる物も着るものも住む家もない。
都市には闇市ができ、都会で暮らすお金持ちは農家に着物を持っていき、
食べものと交換していた。
驚くことに、それはたったの70〜80年前の話。
今やっている戦争は、遠隔操作でゲームみたいにドローンで人を殺している。
世界はそう遠くない未来にシンギュラリティを迎え、AIからAGIに移行する。
あの戦争で命を落とした数えきれない人の魂は、
ちゃんと天国にいけたのだろうか?お盆休みの今、そんなことを考える。
妹の私は東京でPCのキーボードを叩く。
北海道に戻った姉は、引き続き農作業に勤しむ。
寝ている最中爆弾が降ってくる心配がない日々。
元気な身体。自由な発言。あったかいシャワー。
お腹いっぱい食べられる今日。
そんな人生がありがたく、幸せじゃないはずがない。
生きたくても生きられなかった、
沢山の人たちの無念の思いに囲まれて生かされている今。
明日のことなんか誰にもわからない。
今この瞬間を精一杯生きろ。
「THE WORLD」を創る。
それしかない。
ではまた次回のレポートまで、皆さまお元気で!
一般社団法人Arts and Creative Mind 代表理事 杉本志乃
理事 萩中華世
#ArtUnitsUsAll